静戸の家
第1回JIA東北住宅大賞 大賞

JIA環境建築賞 住宅部門 優秀賞

JIA東北支部東北建築賞        小規模建築部門 作品奨励賞

SB05Tokyo記念サステナブル建築・住宅賞(財)建築環境省エネルギー機構理事長賞


第15回ふくしま住宅コンクール
優秀賞


この家を計画するにあたり、この地域の特性に充分配慮した設計を行うことで、住まい手が自然のリズムを身近に感じ取り、楽しむことのできる「家」にしたいと考えた。そこで、地域の伝統的農家住宅に見られる先人の知恵を参考に、自然の潜在力を生かした住空間の実現を試みた。建物は、室内環境をパッシブにコントロールするため、主構造・熱媒体となるRC造の箱を家の中心に据え、その周りを木造の箱で被う構成とした。RC造の箱内部には、家族が集う場を納め、その周囲に他の機能空間を配置している。伝統的な縁側・土間といった外部に対する緩衝空間としての機能(自然を楽しむ装置)を再生させるとともに、家族が集う場とそれを取り巻く回遊する空間によって、利便性と楽しさを併せ持つ居住空間としている。

○太陽光への対応
太陽高度の低い冬期には日射を室内に積極的に取り込むため、南面はガラス窓で構成する。その上部には、夏期の日射を防ぐために、充分な奥行きを持たせた庇を設ける。

○季節風への対応
冬の季節風が吹き付ける西面は、できるだけ開口部を設けない。夏期は主に北からの風が吹くため、南北方向に開口部を設け、通風を促進させる。

○躯体への蓄熱
熱容量の大きいコンクリートを主構造に採用し、冬期には昼間の日射による太陽熱を、夏期には夜間の外部冷気による冷熱をここに蓄え、それぞれ時間差を持たせて放出する。それにより、エネルギー資源の消費削減を図るとともに安定した室内熱環境を実現する。

○ダブルスキン(二重構造)
RCの箱に木造の箱を被せることで生じる隙間の空間は、外気との間の緩衝空間として、冬期の保温、夏期の排熱に機能する。また、木構造は、主構造のRC躯体を風雨から守ることで、その劣化を防ぎ、建物の耐久性を向上させる。同時に、RC躯体が水平力を負担することにより、木構造による開放的なファサードを実現し、太陽光・季節風の利用促進を図る。

所在地
用途
構造
階数
敷地面積
建築面積
延床面積
施工
竣工年月
福島県伊達市梁川町
専用住宅
鉄筋コンクリート造+木造
地上2階
700u
173u
233u
菅野建設株式会社
2004年3月