特産品を目指して


伊達市梁川町の山舟生地区で長い間受け継がれてきた「山舟生和紙」は、昭和の高度成長とともにいったん途絶えたそうだが、平成になって再興し、近年では地元学校の卒業証書の素材として採用されており、「ふくしまの建築素材」という冊子にも登場する知る人ぞ知る和紙である。その再興と現段階で製作の中心である山舟生和紙伝承会代表の八巻さんと知り合うことができ、昨年あたりからその活用を模索している。昨年は今年のカレンダー作りで一応の成果を見た(限定70セット・ほぼ完売)が、今年は紙漉きワークショップの開催も視野に、スタンドライトの試作に取り組んでいる。和紙の魅力はその柔らかな風合いにあるが、手漉きの場合、その極みが紙の端部に現れる。なんともいえないその境界を恣意的なフレームで消すことなく、素材の強度を利用してシンプルに構成した。背骨のクリップは着脱式で、和紙の重ね合わせを変えることで自由な形態の操作が可能で、和紙自体を傷つけることはない。季節で和紙を組み替えるもよし、自作のオリジナル和紙をまとうもよし、なかなかの優れものである。(下写真左)
下写真右側の 「楮だまライト(仮称)」 とともに近日発売の予定である。

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